前股がばっくりと破けてしまったジーンズです。
股部分は、着用時内側に入ってしまう部分のため、案外目立たないのですが、
これくらいばっくりと破けてしまいますと、流石にちょっと厳しいかもしれません。
そういったときに有効なリペア方法が完璧リペアです。
今回のジーンズは、お色的にリペア痕自体が主張してしまう恐れがあったのですが、
何とか合う色の糸を見つけ取り寄せることが出来たので、
比較的キレイに補修することが出来ました。
リペアは、非常に繊細な作業が必要となります。
ジーンズは、1本1本色合いが異なるため、
合う色の糸を探し、取り寄せる必要があります。
既存の糸から選ばないといけないことが、最大のネックで、
自身で色を作れればどれほど良いかと悩んだ時期もありました。
ですが、1本に対して、膨大なコストが必要になってしまうので、現実的に考えると厳しすぎました。
無念です。。。
糸をチョイスした後も、糸の入れ方等を生地の状態やお色から工夫する必要もあります。
誤った形で、行ってしまうと、クオリティに直結してしまいます。
ジーンズのリペアの良いところは、やり直しが出来る点ですね(笑)
しかし、やり直すもの非常に大変ですので、出来れば一回の施工で完璧に仕上げたいところです!
今回は、お客様にお返し出来るレベルで仕上げることが出来、ホッとしております。
完璧リペアの場合、デニムのお色や素材等の関係から、
対応自体が困難となってしまうケースもあるのですが、股部分に関しては、ある程度対応可能となります。
股部分であっても、対応が難しいジーンズは、以下の通りです。
・スウェット素材
・生地が非常に薄い
・ストレッチが過剰に効いている素材
・お色が特殊なもの
これらのジーンズは、リペア痕自体が主張しやすくなってしまったり、
リペアの負荷に耐えられず、歪みが非常に強く出てしまったりするものとなります。
そういった要素が気にならければ、完璧リペアを施すことは可能ですが、
クオリティは大幅に低下してしまい、見栄えを著しく悪くしてしまいます。
昨今のジーンズは、着用感やデザインを追求する余り、リペアに不向きな傾向が強くあります。
ご依頼前に一度メール等でリペア可能な否かの確認を頂けますと、間違えないかと思います。