すべての箇所を完璧リペアで仕上げました。
これはかなりの仕事となりました(汗)
まず問題なのが、両シーム共に形状が2本ステッチが表側から入れてある
タイプのものとなり、こういったタイプのものは、リペアによる歪みを
散らすことが出来なくなってしまうのです。
リペアを行うと、どうしても歪みが生じるのですが、この歪みを上手く
四方に分散させるようにリペアをすることで、
歪みが部分的に集中しないように仕上げることが出来ます。
しかし、こういったシームの縫製方法の場合、
壁となってしまい、歪みを散らすことが出来なくなってしまいます。
そうなりますと、普段より数段気を付けてリペアを行う必要が生じてしまうので、
職人泣かせのジーンズとなります(笑)
『どのくらい時間がかかるのか?』と聞かれそうですが、
お答えしますと、これだけの作業ですと、現在ではザックリ最低丸3日半は費やすことになるでしょう。。。
リペアに使用する糸選びに最低2時間はかかりました。
それでもこういったお色の中では、早く糸を決めることが出来た方です(笑)
当店では、リペア作業開始前に、そのジーンズに対して下処理や糸選びをするため、
とても時間を要してしまいます。
これだけのダメージで、しかも完璧リペアになりますと、その下処理の時間も
1時間はかかったかと思います。
なので、リペアを始める前に3時間は費やした計算です。
下処理を雑にしてしまうと、リペアのクオリティは確実に低下します。
逆にやり過ぎてしまってもダメなので、とても難しい熟練した感覚の
必要な作業です。
リペアのクオリティはご覧の通りです。
職人としての意地でやり遂げました!