ブラック系デニムのリペアです。
ブラック系はデニムの色とリペアに使用する糸の色を合わせることが困難な上、
全体的に生地がかなり薄くなっており、非常に厳しい戦いになりました!
こういったお仕事をさせていただいておりますと、年に何回か、物凄く難しい状態の
ジーンズ修理を行うことがあります。
この物凄く難しい状態というのは、色々な種類があるので、一概に言い切れない部分があるのですが、
こちらのジーンズは、それに該当します。
一見、普通に傷んでいるジーンズのように見えるのですが、
実は、ダメージとダメージの間の生地が物凄く傷んでおります(汗)
かろうじて穴になっていないだけ・・・
という状態です。
画像からですと分かりにくいのですが、過剰に生地が傷んでいる部分は
本当にリペアが大変になります。
やはり当然の如く、その生地が傷んでいる部分も補強を行うのですが、
まず生地が過剰に傷んでいると、裏に当てる当て生地がリペアの負荷で
どんどんズレていってしまいます。
当て布がズレると、リペアのクオリティに影響してきてしまうので、
部分的にリペアを行ったら、当て布を直し、リペアをして、当て布を直し・・・
と何度も何度も当て布を直します。
普通のジーンズの場合、当て布は、直しても2回ほどなのですが、
こちらのジーンズは、片足だけで10回は直したと思います(汗)
最初から最後まで本当に時間を要したリペアになりました。