デニムの色、編まれ方的に糸との相性が悪く、
見た目でステッチが入っていることが分かる仕上がりとなってしまいました。
よく見ていただくと分かるのですが、本来縦方向にのみ筋が入るところを、
このジーンズは縦と横に筋が入っています。
通常のジーンズは一定の織り方が施されているものとなり、
縦方向のみに色落ちの流れが浮き出てくるようになっております。
しかしこのジーンズは横方向にも色落ちの流れがあり、
簡単に説明しますと、縦落ちと横落ちがあり、
クロスし合っているという状態・・・となります。
リペアの基本は、縦落ちに沿って可能なかぎり近い色の糸を入れていくことによって
周囲の生地と色的に同化させ、視覚的に誤魔化すような形で行っています。
ですが、この根本的な部分での対応が出来なくなってしまうと、
リペア部分が生地に同化せず、視覚的に浮いて見えてしまう事態となってしまいます。
クロスにステッチを入れるわけにはいきませんので、これは絶対に近い確率で、
見た目的にリペア跡が主張してしまう劣ったリペアとなってしまいます。
普通リペアほどならデザインとして成立するのですが、
完璧リペアのようにダメージを目立たなくするリペア方法は、
ステッチ量が多いため、オススメ出来ないものとなります。